その土地がどのように道に接しているかを「道路付け」と言います。この道路付けによって、自動車の入庫のしやすさが変わり、駐車場の売り上げに影響を及ぼすのです。
繁華街や駅前の一等地でも、道路付けによっては稼働が上がらない場合があります。
今回は、道路付けによってコインパーキング駐車場に適さない土地となってしまったケースについて、詳しく解説致します。
目次
良くない道路付けとは?
土地がどのように周囲の道に接しているかを「道路付け」と言います。まず、どのような道路付けが、駐車場の稼働を悪くする要因となるのか解説します。
ケース1.道の流れが早い「幹線道路」
コインパーキング駐車場の場合、利用者がコインパーキングの看板を見つけ、「そこに駐車をしよう」という意思を持ってから、駐車をします。
つまり、事前に駐車場の位置を把握している月極駐車場や施設の駐車場とは違い、突発的に駐車場を見つけて利用する、というニーズが圧倒的に多くなるのです。
しかし、片側二車線以上の国道などの幹線道路は、交通量も多く、車の流れが早いものです。そのため、ドライバーが駐車場の看板を発見してから入場するまでの時間が短くなり、駐車場を通り過ぎてしまう事が多くなります。
一見、幹線道路沿いは交通量が多く、稼働が上がるかと思われがちですが、交通量が多いだけでは、稼働のアップには繋がらないこともあるのです。
ケース2.駐車場までの切り下げが狭い・段差がある
車道と歩道とが、単純に白線で区切られている訳ではなく、段差を付けたような歩行者専用道路になっている場合、車が入庫するための切り下げが狭く、駐車場に入りづらくなることがあります。
また、きちんと整備されていないために駐車場の出入り口に段差ができてしまったりすると、利用者に入庫しづらい印象を与えることがあります。
このような土地も、車が入りづらいため、稼働が上がらない原因となってしまいます。
ケース3.時間帯によって進入禁止などの制限がある
繁華街や学校周りにあるスクールゾーンでは、時間帯によって道路への侵入が禁止されます。
その場合、車の流れが変わり、駐車場の稼働に影響を及ぼします。
ケース4.周囲に歩行者が多い土地
歩行者が多い場所は、歩行者が自動車の侵入を妨げるだけではなく、運転者が多くの視線を感じるため、心理的な抵抗感が生まれ、駐車しづらい印象を与えます。
そのため、通勤通学の時間帯に人通りが多くなったり、人気の商店があるなどして歩行者が多い場所は、駐車場の稼働が上がりにくい傾向にあります。
ケース5.狭い道の奥にある駐車場
2.5m以下の非常に狭い道は自動車が進入しづらいものです。
接道としての理想は3.5m以上の道とされています。それ以下の道幅に面している駐車場は、切り返しがしにくいため、車室にも入れにくく、利用者が増えにくくなります。
以上のように、土地自体が駅前や繁華街にあったとしても、道路付けによって、駐車場の稼働が思うように上がらないケースがあります。
一概に、車が多く通る場所だから駐車場の稼働がいい、とは言えません。道路付けもまた、稼働を左右する要因のひとつなのです。
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