一つの土地で、月極駐車場とコインパーキング駐車場の双方を運営している駐車場は珍しくありません。
月極駐車場の安定した売上を確保しつつ、空いているスペースを時間貸し駐車場にして駐車場の稼働を上げれば、更に一段上の土地活用ができるからです。
しかし、駐車場の利用台数が増えると、そのぶんトラブルも起きやすくなります。
今回は一つの土地で、月極駐車場とコインパーキング駐車場を運営している場合のよくあるトラブルについて、解説致します。
まずは、トラブルがあったケースをご紹介しましょう。
月極駐車場の一部をコインパーキング駐車場に変更したBさんの話
月極駐車場を運営しているBさんは、駐車場の利用者が埋まらないこと、契約者が増えないことに悩み、空いている駐車場の一部の土地を時間貸し駐車場として、コインパーキング業者に貸し出すことにしました。
そして、Bさんはコインパーキング業者と契約をし、月極駐車場と時間貸し駐車場の運営を始めました。
運営を始めて1カ月後、Bさんの元に、月極の利用者から、「知らない車が自分の契約スペースに止まっている」という連絡がありました。
さっそくBさんはコインパーキング業者に連絡し、警察にもレッカー移動を要請しました。
すぐに解決をしたかに思えましたが、その契約スペースでは、たびたび別の車が駐車してしまうトラブルが起こるようになってしまいました。
レッカー移動には様々な手続きが必要になり、Bさんは各署への連絡対応・クレーム対応に追われることになりました。
結局、元々契約していた月極駐車場の利用者は別の場所に駐車することになり、Bさんはその費用を負担することになってしまいました。
このように、コインパーキングの利用者が駐車スペースの区分けを見間違えて、月極駐車場の契約者のスペースに止めてしまうことはよくあるトラブルです。
利用者が誤って指定外の場所に駐車するトラブルを防ぐには?
利用者が誤って指定されていない場所に駐車するケースについては、駐車場のレイアウトの工夫で防ぐことができます。
コインパーキング業者によっては、分かりやすい駐車スペース区分のため、既存の月極駐車場利用者への声掛け・交渉をしてくれる会社もあります。
そうした細かい対応をしてくれる業者を見つけるために、コインパーキング業者の見積もりを請求する際には、複数の会社の見積もりをとり、更に、駐車場の一部を時間貸しにした色々なパターンの見積もりをとるようにしましょう。
他にもある、よくあるトラブル
時間貸し駐車場の利用者が、月極駐車場のスペースに、ゴミなどを捨ててしまうことも、よくあるトラブルです。
一つの土地で月極駐車場とコインパーキング駐車場を経営する場合、コインパーキング駐車場の部分は、コインパーキング業者が管理をしますが、月極駐車場の管理はどうしても自ら行わなければなりません。
そのため、管理負担はあまり変わらない、というケースもあります。
コインパーキング業者の中でも、大手の会社はサポートをしっかりしている傾向にあります。賃料だけで比較をしてしまうと、サポートの面で満足を得られない場合があります。
契約をする前に、業者とはしっかり交渉をするようにしましょう。
コインパーキングとの交渉、選び方に迷った場合、言い出しにくいコインパーキング業者との交渉、土地活用や駐車場経営についてお悩みであれば、駐車場経営のプロである我々にご相談ください。