近年、マンションや大型商業施設のみならず、スーパーマーケットやカラオケ、飲食店など、様々な施設の駐車場がコインパーキングになっているのを見かけるようになりました。
その中でも特に、コインパーキング化が進んでいる施設のひとつは、「病院」です。
駐車券の手続きの手間や設置コストなどを考えると、一見マイナスなようにも思える病院の駐車場のコインパーキング化ですが、実は様々なメリットがあるのです。
今回は、病院においての駐車場経営(時間貸し駐車場)について、解説致します。
目次
病院の駐車場を時間貸しにすることのメリットとは?
病院の駐車場経営は、通常の駐車場経営とは少し違ったものになります。
例えば、本来の利用者である患者さんには無料券や割引金額を提供するケースが多いので、その分の駐車場としての売上は減ります。しかし、病院側には売上を得る以外にもメリットがあります。
- コインパーキング業者が清掃などの管理をするため、病院側の業務の手間が省ける
- 病院の利用用途以外の不正駐車を排除し、本来の利用者が使えるようになる
- 駐車場内のトラブルに関しても、コインパーキング業者が対応する
病院のスタッフは業務が多く、常に多忙な日々を送っています。駐車場の管理やトラブル対応に時間をとられることがないことは大きなメリットといえるでしょう。
また、中小規模の病院の経営状態は苦しいということが伝えられています。そのため、駐車場でもしっかり収益をあげることが重要なのです。
しかし、一方で、実際に駐車場経営をはじめた病院側の現状をみると、いくつかの課題も浮き彫りになっています。
病院による駐車場運営の改善ポイント
病院による駐車場運営でも一番大きな課題は、収益があがりやすい場所にも関わらず、ほとんどの病院運営者が、どれほどコインパーキング業者、駐車場業者が売上を上げているかを把握していないことです。
実は、病院の駐車場は、患者さん以外にも日常的に駐車場を利用する顧客がいます。
それは「病院に対して営業をする」医療関連業者です。製薬会社、医療機器メーカー、OA機器メーカなどがそれにあたります。これらの医療関連業者は、昼休みなどの患者が来ない時間帯に駐車する事が多く、病院の駐車場は日中、ほとんどの時間で駐車場需要が見込めるのです。そのため、病院は収益があがりやすい場所といえます。
しかし、先にも述べた通り、駐車場がどの程度の売上を上げているかを病院運営者が把握していないケースは多くあります。状況が変化していることに気付くのが遅れ、不利益をこうむる恐れもあります。病院の駐車場経営において、毎月の売上を正確に把握することは重要なのです。
病院運営者は駐車場の経営を見直そう
駐車場の相場は周辺の状況によって左右されるものです。そのため、長期の契約になればなるほど、見直しが必要になります。条件によっては、売上や稼働実数を開示してくれるコインパーキング会社もあります。契約が長期化している場合は、相見積もりをとることで、より有利な賃料が得られるでしょう。もし契約条件の変更に応じない場合は、他社への乗り換えも検討できます。
病院の規模や条件によって、駐車場経営にも様々な選択肢があります。マッチした経営方法を選ぶことによって、無駄なコストを削減し、駐車場経営による収益を増加させることもできるかもしれません。
病院により駐車場経営のパターン
病院の駐車場を、時間貸し駐車場にする場合、以下の様な運用形態があります。より有利な運用形態が実現できるコインパーキング会社と契約する事が肝心です。
1.サブリース(一括借り上げ)
駐車場の土地をコインパーキング会社が一括借り上げする方式です。月固定の賃料をえられます。
設備投資は基本的にはコインパーキング業者が負担するため、初期投資費用を抑えられます。また、毎月、駐車場利用の増減に関わらず固定賃料が入ってきます。
なお、サブリース契約は、収益のほとんどをコインパーキング業者が得るため、実際に賃料が適正なのか分かりづらい、というデメリットがあります。
契約更新のタイミングで、他のコインパーキング会社との相見積もりをするようにしましょう。より有利な条件で契約ができる場合があります。
2.駐車場設備を病院側が設置して、管理のみコインパーキング会社に委託する
初期費用は全て病院が負担し、精算機などの駐車場設備を病院側が導入、管理業務だけを業者に委託する方法です。
管理しているコインパーキング会社に対して、毎月の固定の管理費用を支払います。この場合、コインパーキングの売上は全て病院側に入ります。リース契約を使い、初期コストを抑えることもできます。
ただし、ポイントとして、コインパーキング機器の購入金額が適正かどうかの見極めが難しく、初期費用が必要以上にかかっていないか確認する必要があります。それほど流通しているメジャーな機器ではないため、相場が分かりづらいのです。
また、サブリース契約同様、管理の委託先も、相見積もりをすることが大切です。一番安い、もしくは一番管理がしっかりしているコインパーキング会社を比較する事が出来ます。
3.設備をコインパーキング会社が負担して設置し、病院が売上を得る
コインパーキング会社とのリース契約により駐車場設備を導入、さらに管理業務も委託する方式です。
病院側でリース契約が出来なかった場合に、この運営形態になる事があります。
売上が全て病院側に得られ、初期投資も負担が減ります。ただし、駐車場設備のリース費用、管理費は割高になります。
このリース金額や管理費用の見積についても、コインパーキング会社によってさまざまなので、複数の会社から見積をとることをお勧めします。
以上のように、病院での駐車場経営も様々な形があります。いずれにしても、専門家に相談し、相見積もりをすることで、より有利な条件で経営をすることができるのです。
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