近年、地方部に限らず、都心部でも老朽化した空き家を見かけるようになりました。こうした古い物件については、大きな費用をかけて、新しいものに建て変えたり、リノベーションをするという活用方法が基本とされています。
しかし、取壊しの費用や、新しい物件の建築費用がないために、そのまま建物をどうすることもできないというケースが、ますます空き家の増える原因となっています。
老朽化した建物がある土地は、売り出すことさえも難しくなります。せめて解体費用だけでも何とかして、次の土地活用につなげたいもの。今回は老朽化した空き家を取り壊して、コインパーキングにするメリットについて、解説致します。
空き家をそのままにしていると様々なリスクが伴う
空き家というのは、防犯上の観点から、不法占拠や火災などの犯罪を引き起こし、周辺の治安に影響するものです。
また、倒壊の危険があったり、壊れた破片などが飛散することで、近隣の住人に被害が及ぶ可能性もあります。害獣・害虫の温床になりやすく、管理上の観点からも、非常に危険性のあるもので、社会問題にもなっています。
何よりも、せっかくの資産である不動産を全く活用できていない状況は、非常にもったいないことです。不動産は、保有しているだけで、固定資産税という費用がかかります。収益性があるどころか、マイナスになってしまう状況は、早めに解決をしたいものです。
空き家を処分する方法のひとつとして、建物の取り壊し後、土地をコインパーキングにするという選択があります。
これには大きく分けて二つのメリットがあり、新築で建物を作るまでの費用はかけず、かつ計画的に土地活用ができる方法となるのです。
建物を建築をしないことのメリット
コインパーキングは、解体費用と、その土地を整地する費用さえあれば、オープンできます。
そのため、新しく建物を建てるための費用がかかりません。コインパーキングに必要な設備の設置費用は、業者が負担をしてくれるケースがほとんどです。契約の交渉によっては、整地からアスファルト舗装も業者が持つ契約が可能です。
駅前や繁華街でなくとも、売り上げが見込めるコインパーキングは少なくありません。店舗などを建てる費用に比べると、非常に安価で土地活用ができるという点は、大きなメリットといえるでしょう。
また迅速かつ短期的に、土地活用を再開できるのも大きな点です。建物を取り壊しさえすれば、専用設備を設置して、すぐにでもコインパーキング営業が始められます。
さらにコインパーキング営業開始後も、建物と違って、利用者の借地権が発生しないため、柔軟に活用計画の変更が可能です。端的に言うと、任意のタイミングで土地の転売も、建物の建築も可能な状況にしておけるのです。一旦、コインパーキング駐車場にしておくことで、次の活用までの道筋がより立てやすくなるでしょう。
借り入れをしても返済計画がたてやすい
コインパーキング業者に運営を委託すれば、基本的に一括借り上げ、サブリース契約となります。そのため、駐車場の売り上げや稼働率の変化に関わらず、必ず決まった一定の収入が、毎月受け取れることになります。
仮に、解体費がねん出できずに金融機関から借り入れをしたとしても、非常に返済計画が立てやすいのです。
結果的に、まだ見ぬ土地の買い手や建物の入居者を探すよりも、とても堅実かつ少ないリスクで土地活用を再開することができるのです。
コインパーキングをうまく活用しよう
空き家が増えたことで、その対策に乗り出した自治体が解体費用の補助をするようになってきました。しかし、補助にも限界や条件がありますし、所有する土地を手放すことにもためらいがあるものです。
そうした状況では、コインパーキングをうまく活用することで、今まで持て余していた空き家の土地も、有効的に活用することが可能です。
具体的な土地のコインパーキング運用までの流れや、見積もり依頼、コインパーキング会社との交渉代理、他社の見積依頼など、駐車場経営にお困りのことがあれば、ぜひ我々にもご相談ください。