AIに駐車場の需要予測は出来る?最近、このようなニュースがリリースされました。
 


■ソフトバンク、「駐車場シェア」開始 AI使って需要予測 Yahoo!カーナビ連携も
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1807/13/news097.html
 
ソフトバンクは7月13日、駐車場の貸し手と借り手をつなげるシェアリングサービス「BLUU Smart Parking」(ブルースマートパーキング)を発表した。スマートフォンアプリ上から駐車場の利用予約ができる他、駐車場へのナビゲーションに「Yahoo!カーナビ」と連携する。貸し手も、従来より低コストで余った土地に駐車場を導入できるという。


 
駐車場業界にとってはとても面白いニュースですあると同時に、「AI」や「シェアリングサービス」といったビジネス界全体で注目されるキーワードです。
 
果たしてAIに駐車場予測はできるのでしょうか?
 
駐車場&不動産業界で長年働いてく本サイトの運営メンバーが、その可能性を語ります。
※あくまで本サイトの運営メンバーによる所感です。
 

AIに駐車場予測はできる?

確かに、最近のAIの進化は目覚ましく、将来的には駐車場の需要予測が可能になるかもしれません。
しかし、今現在の段階で言えば、いくつか疑問を抱く点もあります。
駐車場のプロだから分かる、見解をご紹介致します。
 

需要予測の基準が物足りない!?

記事中でいわれているのは、AIが周囲の駐車場の価格情報や地域の人口データを元に駐車場の需要や価格を予測する、というものです。
 
しかし、各営業マンが、土地を駐車場にした際の賃料を査定するときには、こうしたデータ以外にも、様々な要素を用いて駐車場の予測をしています。
 
最も参考とするデータの1つは、周辺の自社駐車場になります。また、そうした実績の他にも、駐車場の需要や価格を予測するために参考とする要素があります。
 

駐車場の需要や価格を予測するために参考にするものとは

まず、駐車場のレイアウトは賃料に大きく影響します。
駐車場におけるレイアウトとは、駐車台数、入出庫しやすさ、道路からの視認性など、駐車場内の配置や立地のことです。
利用者はコインパーキング駐車場を、基本的には運転しながら見つけるものです。よって、レイアウトが悪いと稼働の大きなネックとなります。
 
他にも、前面道路の状況が「一方通行である」「切り下げの高さがある」「幹線道路などで車の流れが早い」など、周辺状況は稼働に影響を与える要素です。
 
さらに、駐車場の周辺で大規模な工事があったりすると、一時的に需要が高まることになりますので、長期間の正確な予測が出来なくなります。この場合は、そうした道路工事の施工期間も計算にいれないといけません。
 
他にも売上を算出する基準や、駐車場の賃料算出には、様々なデータが必要となります。
こちらの過去の記事をご参照ください。
必見の駐車場経営ノウハウ。収入に直結する「賃料見込み額」の算出法
 
コインパーキング業者は、土地の実測で何を見てる?
 
ある程度のデータを元に売上予測は可能ですが、このような細かな情報まで網羅していないとなると、駐車場のプロからすれば「予測が甘い」と言わざるを得ません。
 
但し、AIにはまだまだ可能性があり、駐車場業界の人間としてはとても興味があるトピックです。今後も、注目をしていきたいと思います。
 
※あくまで本サイトの運営メンバーによる所感です。