円安と物価高がコインパーキング業界に与える影響2022年6月現在、世間では円安や物価高が叫ばれ、様々なものの原材料費が高騰しています。食料品をはじめ、あらゆる生活必需品の値上げが発表され、家計にも大きく影響あたえることが報道されています。
こうした中で、円安と物価高が駐車場経営、コインパーキング業界に与える影響はどんなものなのでしょうか。
 
今回は、駐車場業界の現場で動いている当サイトの運営スタッフの実感から、円安と物価高の影響がどの程度のものなのかをお伝えします。(あくまでスタッフ個人の所感と感覚になります)
 

影響があるのは原油高だけではない!?

価格高騰の影響、と聞くと、多くの人はまず原油価格の高騰が思い浮かぶでしょう。しかし、駐車場経営、コインパーキング業界に影響があるのはそれだけではありません。
ひとつずつ解説していきます。
 

1.原油高による影響

多くの方が想像する通り、ガソリン価格が高騰し、自動車に乗るのを控える人が増えると、駐車場やコインパーキングの稼働数は減少傾向になります。
特に、駐車場の運営数が多い大手コインパーキング会社には、全体の稼働数が変わる事の影響は大きく、痛手となります。
 
しかし、駐車場の稼働数が減少傾向にある中でも、積極的に新規駐車場開設をしている中小のコインパーキング会社もあります。フラップ板を使わないフラップレス駐車場や、キャッシュレス決済の導入等、新しい機器を使ってコスト削減をし、大手が撤退するなかでも着実に駐車場数を増やしている会社はあります。
 
また、原油高におけるアスファルト価格上昇が影響を及ぼすと考える方もいるでしょう。しかしながら、現時点の実感では、それほどアスファルト価格は上昇していません。最近もいくつかの駐車場開設の際に、アスファルト舗装の見積をしましたがそれほど以前と変わらない提案価格でした。
それでも、今後は価格に転嫁されていく事も予想されます。更地を舗装しての駐車場開設を考えている方は、今のうちに開設を急いだほうが良いかもしれません。
 

2.半導体不足による影響

精算機や監視カメラなど、駐車場機器の中にも半導体を使う機器があります。そのため、多少なりとも半導体不足の影響はあります。
ただし、以前よりも、駐車場の新規開設自体の数が減っているため、現在のところ駐車場オープンが機器の遅れで延期、というケースはあまり聞いたことがありません。今後、前述したような新しい方式の駐車場設備も導入が増えれば、半導体不足の影響もでるかと思われます。
 
しかし、半導体不足は徐々に回復しつつあります。
新型コロナウィルス蔓延により、リモートワークによる新たな需要拡大が、半導体不足になった要因のひとつといわれていますが、新たな設備が整った2022年の年末頃には、安定した生産量を確保できるのではないかと言われています。半導体不足を警戒しすぎる必要はないのかもしれません。
 

3.円安の影響

円安が駐車場の稼働に影響を与える、というと意外かもしれません。しかし、円安というよりは景気全体の話にもなりますが、コインパーキング駐車場の稼働のなかでも、それなりの割合を占めるのが「工事や建設関連の従業者の駐車」です。建築資材の高騰、ひいては建築数の減少により、こうした駐車場稼働が減る事が予想されます。工事の全体数がなくなることで、工事現場周辺の駐車場稼働が影響を受けるのです。
 
建築は長期的な計画に沿って行われるため、より明確に駐車場稼働への影響がでるのは今後になると思われますが、以前に比べてどのように駐車場ニーズが変化していくかは注視したいところです。
 
以上が、駐車場業界の現場にいるスタッフが感じている、昨今の円安と物価高による影響です。
まだ目に見えているものが多いとはいえませんが、今後、徐々に駐車場業界も変わっていくことが予想されます。順調な経営を行うには、難しい判断が迫られます。悩んだ時には、専門家の意見を聞くようにしましょう。
 
新しい駐車場の開設、駐車場経営を考えている方は、ぜひ我々駐車場経営.jp にご相談ください。言い出しづらいコインパーキング会社との交渉代理、コインパーキング業者の選び方、他社の見積依頼、駐車場経営や運営についてなど、駐車場運営のプロが土地活用のサポートを致します。