大型の商業施設やホテル、銀行など、何かしらの施設の駐車場がコインパーキングに変わっているのを見かけたことはありませんか。
近年、施設の駐車場をコインパーキング化するケースが増えています。どのような契約や仕組みでコインパーキングへと変わったのか、ちょっと気になりますよね。
また、施設側、コインパーキング業者側にどのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は、そんな最近多いお店の駐車場がコインパーキングになっている件について解説致します。
始まりは不正駐車の対策だった!?
「施設の駐車場がコインパーキング化する」そもそもの由来は不正駐車の対策のため、と言われています。
現在でも見かけることですが、繁華街の一等地にある銀行やホテルは、利用客向けに土地の一部を駐車場として開放していました。
ただしよい立地にある駐車場は、利用客以外のドライバーによる「不正駐車」が問題となります。
これを防ぐために駐車機器を設置して、利用客と証明できれば駐車料金を無料にする、利用客以外のドライバーはなるべく駐車されないよう周囲より高い料金を付ける、ということが不正駐車の対策として行われました。
これが施設の駐車場に管理機器を設置する一因となります。
施設の駐車場をコインパーキング化するメリットとは?
管理機器を設置した駐車場には、自店の利用者以外のドライバーによる駐車が行われます。
そこで副次的な効果として、「営業時間外の駐車場収入」が生まれるようになりました。
銀行や店舗には営業時間の限りがあります。そのため、駐車場をコインパーキングとして運営することで営業時間外にも収益を得られるのです。
さらに、コインパーキング会社と契約して駐車場自体を貸し出すことで、見回り・ゴミ拾い・不正駐車の確認等の管理を外部委託できるため、従業員が本業に集中できるという効果も生まれました。
こうした理由から「来客用駐車場を時間貸し駐車場にする」という用途が広がったのです。
大型の商業施設の駐車場の場合
さらに大型の商業施設にも駐車場をめぐる別の事情がありました。
大型の商業施設では、用意すべき駐車台数の付置義務があり、混雑する休日でも駐車できるスペースを確保する必要があります。ですが、平日は広い駐車場に空きが多くなり、広い駐車場を持て余してしまいます。
この空きスペースの収益化を図るのと、上記の不正駐車を防ぐために、駐車場機器を置く事が進められました。
現在はこの考えが応用され、様々な施設・店舗の駐車場がコインパーキング駐車場になっています。
さらに現在、単純にコインパーキング駐車場としてだけでなく、一部のスペースを月極駐車場としたり、一部にカーシェア用自動車を置いてあることもあります。
コインパーキング会社にとってもメリットがある!
商業施設側は、上記のように義務として広い駐車場を作るため、駐車場からの収益を見込むことは少ないようです。そのため、コインパーキング会社側が安い賃料で借り上げられるケースが多いのです。
営業時間を超え、超過して駐車する利用客が多い場合、安い賃料で借りられる土地に、長く駐車する利用客がつくため、コインパーキング会社にとっても売上が得やすい駐車場でもあります。
コインパーキング会社にとっても「収益性の高いビジネス」だったのです。
このように双方にとってメリットのある「お店の駐車場がコインパーキングになっている件」ですが、高い収益が得られるにもかかわらずコインパーキング会社によっては、適正な賃料を支払っていない場合もあります。
こうしたケースで賃料交渉、契約の交渉も当サイト 駐車場経営.jpではサポート致しますので、お困りの方はぜひご相談ください。