コインパーキング会社の切り替える時に注意したい3つのコト新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミック不況が社会に大きな影を落とし、不動産業界も深刻な事態となっています。
駐車場業界では、駐車場業者・コインパーキング会社による賃料の値下げ交渉の相談が増加しており、現在お悩み中の土地オーナーさんも多いでしょう。
 
しかし、契約上、すぐに賃料の引き下げに応じる必要はありません。なぜなら、実際の稼働に影響した以上の値下げを求めてくる業者も中にはいるからです。
そのため、土地オーナーさんは、賃料の値下げ交渉をきっかけにして、より良い条件の業者に契約を乗り換えることも選択肢のひとつとして考えておきましょう。
 
今回はそんなコインパーキング会社の切り替える時に注意したい3つのコトについて、解説致します。
 

値下げされた賃料より他社のほうが賃料が高いこともある

値下げ交渉が増えると、契約の乗り換えの需要を見込んだ賃料を設定する会社もあります。既存のコインパーキング会社から値下げされた賃料より、他社のほうが賃料が高い場合、契約を他者に乗り換えることも悪い選択ではありません。
契約切り替えの際には、以下の3つの点に注意しましょう。
 

1.新しく契約するコインパーキング会社との契約内容

土地を更地からアスファルト舗装をして、コインパーキング駐車場にした場合の注意点です。
 
以前の業者が土地のアスファルト舗装をすると、契約上は非課税の「土地賃貸借契約」(土地自体を貸し出す契約)になっているはずです。賃料に課税がされず、毎月見積金額通りの賃料が支払われます。
その後、別のコインパーキング会社に契約を切り替える場合、駐車場は基本的に現状有姿(そのままの状態)で引き渡されるため、次のコインパーキング会社との契約は、課税される「駐車場賃貸契約」(駐車場という収益をあげる土地を貸し出す契約)になります。
そのため、支払われる賃料の非課税・課税の違いから、乗り換えても賃料が増えない場合があります。
見積金額においては、こうした税額も含めた賃料を検討する事が必須となります。
 

契約を乗り換える際の空白期間にも注意!

契約を乗り換えることで契約の空白期間が発生します。なるべくこの空白期間を無くすよう注意しましょう。
業者によっては、駐車場開設までの工事期間は賃料を支払わないという契約を提示する場合があります。
この工事期間を短くするためには、次のような事を確認すると良いでしょう。
 

2.引き渡しの状況の確認

駐車場業者との契約においては、基本的に駐車場業者が設置した駐車場機器や看板等の設備を撤去して、原状有姿(そのままの状態)で引き渡すという契約になっています。
 
そのため、コインパーキング会社によって、白線(ライン)を消さなかったり、設備の配管を補修しなかったりと、引き渡しの状態が曖昧になります。
次に契約するコインパーキング会社が同じ駐車レイアウト、配管を使う場合は問題ないのですが、異なる場合は交渉が必要になります。
 
あるケースだと、精算機とフラップ板をつなぐ配線を撤去せずに、地中に残したままで引き渡され、別の土地開発の際に廃棄物として残ってしまったこともありました。
引き渡しの際は、どのような形で土地を明け渡してもらえるかよく確認・交渉をするとよいでしょう。
 

3.残置可能な設備の交渉

さらに上記の引き渡しに関連しますが、新しく契約するコインパーキング会社にとって、引き続き設備が使用が出来るケースもあります。
設備をそのまま使うことで、スムーズに駐車場オープンが可能になります。
 
例えば、一次側の電源ポール(電柱から駐車場へ電気をひくためのポール)、車止め、バリカー(I字やU字のガードレールのような設備)、また駐車レイアウトが同じであればライン等、新しく契約するコインパーキング会社がそのまま使用するかどうか、設備をよく確認するといいでしょう。
 
確認の際に、以前のコインパーキング会社と新しいコインパーキング会社とで直接相談をさせてしまうと競業同士で交渉が上手くいかないケースがあります。設備の確認は土地オーナーさんがそれぞれの会社に確認しトラブルを防ぐようにしましょう。
 
もし賃料の値下げ交渉や乗り換えの設備確認の際にお困りの場合は、我々にご相談頂ければ、サポートも可能です。ぜひご相談ください。