土地活用の大きな分岐点「建物を作るべき?」もしくは「作らないほうが良い?」これには様々な考え方がありますが、当然ながら、それぞれにメリット・デメリットがあります。
投資、税金、利益、相続等々・・・、様々な観点から整理してみましょう。
駐車場経営のプロとして、不動産業界で活躍し、土地オーナーさんとの実際の交渉経験を元にしたスタッフのノウハウ公開。今回は『空き土地に建物を作る?作らない?それぞれのメリットとデメリット』です。
TVCMやネット上でも見かける広告文句「土地活用」、「土地の資産価値」、「土地の有効活用」など、空いた土地をどう活用するかは、土地オーナーさんにとっての一番の課題です。この土地の活用の仕方には大きく分けて2つ建物を作る(アパートやマンションの建築物)と、作らない(駐車場もしくは更地のまま資産として保有する)に分けられます。それぞれのメリットとデメリットを見てみましょう。
目次
■ケース1.建物を作らず、駐車場として活用する場合
– 堅実なローリスク、ローリターン運用
◎メリット
■建物を建築する場合に比べて、圧倒的な初期投資費の安さ
土地に建物を作らず駐車場にする場合の一番のメリットは、初期投資費が少なくて済むことです。当サイトで説明しているコインパーキング等の契約では、ほとんど初期費用を契約業者が負担するケースが多く、アスファルト舗装程度の費用で、駐車場経営を始めることができます。
■流動性を確保しながら、時期を見て次の活用を考えられる
一度、建物を作ってしまうと、手放すことや作り変えることは難しくなります。その点、駐車場活用は、土地の流動性を残しつつ、賃料収入が得られる活用方法です。その後の活用を柔軟に考えられるため、地価や周囲の状況を見て、一番良い時期に備えた活用方法を考えることできます。
×デメリット
■土地の空中部分、複数層の活用が出来ない
建物が2階、3階と上に複数層のスペースを作れる事に対して、基本的に単層となる駐車場では、建物に比べると、家賃収入は安くなります。(立体駐車場の場合はまた異なる場合があります。)
■固定資産税の優遇が受けられない
建物のない駐車場は、更地(雑種地)と扱われることがほとんどで、税法上の固定資産税の優遇が受けられず、税金が建物より高い場合が多くなります。もちろん建物にも固定資産税はかかりますが、土地自体の固定資産税は建物よりも高い場合がほとんどです。
■ケース2.建物を建てて活用する場合
– 計画性が必要なハイリスク、ハイリターン運用
◎メリット
■より多くの収入が期待できる活用方法
土地にアパートやマンションなどの建物を作る一番のメリットは、土地の上空を利用できるため、より高い賃料が見込めるむことです。
■相続税、固定資産税のメリット
建物自体の固定資産税が発生するものの、土地自体の固定資産税が6分の1に優遇されます(条件や自治体にもよります)。また建物を建てた際の投資費用や借入金も損金として計上できるため、相続税の対策にもなります。
×デメリット
■大きな初期投資費用がかかる
建物を建てる場合、建築費用と建物の用途に合わせた設備などの初期投資費がかかります。家を作るのと同じように金融機関から借り入れをして建築する場合が多く、綿密な投資計画が必要です。
■売却しづらく、手離れが悪い
一度、建物を作ると管理の手間が発生する上、土地とは違い、建物の年数や状態により、売却がしづらくなります。このため周囲の地価や立地状況が変わっても、すぐに次の活用が出来ません。長期間、売却先が決まらず取り壊し費用も払えず廃ビルが残るというのも、こうした理由によるものです。
このように土地活用には、それぞれのメリットとデメリットが存在します。これに加えて、土地の形状、税金や投資計画、相続のタイミング等、様々な観点から土地活用を考える必要があります。悩んでいる場合は、一度、土地活用のプロに相談するのがよいでしょう。
駐車場やコインパーキングでお困りの事があれば、ぜひ私たち「駐車場経営.jp」にご相談下さい。駐車場のプロが、状況に合わせたアドバイスを致します!