これはあくまで、駐車場経営に携わってき私たちの経験と感覚からですが駐車場の経営をはじめるために新たに土地を購入するというやり方も、悪い方法ではありません。
今回は、土地の購入から駐車場経営をはじめるために注意すべきことを、解説致します。
■融資は厳しい、という前提を知っておくこと
前提として知っておかねばならないことは、土地を購入する時に、銀行からお金を借りることは極めて厳しい、ということです。
なぜなら、いきなり駐車場の経営で利益を出すことは、建物やアパート経営と比べても非常に難しいため、融資に銀行が難色を示すためです。銀行へ「駐車場を作りたいから、土地を買うお金を貸してくれ」といっても、まず通らないと思っていいでしょう。
つまり、本格的に土地活用・不動産投資を始めたいのであれば、アパートやマンションなど不動産投資からはじめるのが一般的ということです。
■プレーヤーが少ない分、可能性はゼロではない
もしアパートやマンションなどの不動産投資で成功を収めれば、当然ながら信用力もつくので、銀行からの融資環境が整っていきます。
土地活用の成功で信用力がつけば、コインパーキングや駐車場の運営を目的とした融資がおりる可能性もゼロとは言いきれません。
しかし駐車場経営をされている方の多くは親族から土地を相続・継承した、もしくは、自らのキャッシュで土地を購入したという方がほとんどです。
ここでポイントが駐車場に向いた土地を狙っているプレーヤーは比較的少ない、ということです。
自ら土地を購入する場合、アパートやマンションの活用が可能な土地は住宅用地としても価値が高く、入手しづらいものです。それこそ、自宅を建てたいという一般の方から不動産投資のプロまで、様々な人が同じ土地を求めるでしょう。
ただし、そうした住宅などのいわゆる一般的な土地活用に適していない土地ならば、比較的地価が低く駐車場の経営に適している土地が安価で手に入る場合があるのです。
■どんな土地が高い利回りを狙る駐車場になるか
例えば、奥行がほとんどなく、間口がとても広く2mほどあって、接道面積が広い、うなぎの寝床みたいな土地は、建物が作りづらい分、土地の販売価格が安く、駐車場経営に向いています。それどころか、駐車場にしてみると、意外と収益性があったりする狙い目な土地といえるでしょう。
また、アパートにくっついている1階の駐車場部分が、利回り用の投資商品として販売されているケースもあり、そうしたものを購入するのも、ひとつの手といえるでしょう。
こちらの記事では詳しく駐車場に向いた土地について説明しています。ぜひ参考にしてみてください。
土地ナシ・不動産初心者必見「あまり知られていない駐車場経営に最適な土地4選」
■プロの狙い目!駐車場は「月極ベース」の資産で計算されている
土地の選定については、実は「意外なねらい目」もあります。
元々駐車場として使用されていた土地、また上記のようなマンションで使用されていない駐車場部分は、月極駐車場ベースの資産として計算されていることが多いのです。
これをコインパーキングなどの時間貸し駐車場にすることで、月極駐車場で計算されている投資価値よりも、高い利回りとなることがあります。
例えば、月極駐車場の周辺相場が1万5千円で、10台分の土地だから15万円と提示されているとします。
実はそれをコインパーキングに転換すると、月1万5千円ではなく、2万や3万円の収益をあげるケースもあるのです。
前述のとおり、「駐車場にしかならない土地」を求める投資家はまだ多くないので、こうした土地を探して駐車場経営をはじめるというのも、一つの手です。
土地活用としての駐車場経営は、不動産業界からすると一般的なものではありません。ある不動産投資の達人からすれば、「建物が作れない土地」の一時的な活用に過ぎないと位置づけられます。
しかし投資用不動産、投資マンションなどの素人からプロまで多くプレーヤーがいる不動産投資は、それなりのノウハウが必要で、競争率も非常に高くなります。
建物を作るという莫大な初期投資がかからず、なおかつ建物に向かない形状の土地でも始められる「駐車場経営」も、選択肢の一つとして検討いてみるとよいかもしれません。
どんな土地を買ったらいいのか分からない、相続した土地を駐車場として活用したいなど、駐車場の経営や運営についてお困りのことがあれば、ぜひ我々にもご相談ください。