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【駐車場投資】利回りの基本と注意したい「立体駐車場」物件

一般的に、不動産投資における利回りについては、およそ5%から10%程が良いとされています。もちろん、100万円の物件の5%と、1000万円の物件の5%では価格が違います。そのため、土地の評価価格が小さければ小さいほど、利回りは高くなる事が望ましいと言われます。
 
そして、利回りの数字が大きい物件を投資先として選ぶのは当然のことですが、駐車場の投資においては、5%という利回りが決して悪くない数字であることをご存知でしょうか?
 
今回は、駐車場投資における利回りの基本と、注意すべき「立体駐車場」物件について解説致します。
 

駐車場投資が利回り5%でも悪くない理由

駐車場は、建物を建てる必要がないため、上物(建物)の投資の必要がなく、初期経費が安く始められます。
また建物の老朽化で不動産評価価格が下がることもありません。そのため、運用が上手くいけば、通常の不動産投資より早い段階で投資を回収できることがあるのです。
建物を作る資金を銀行から借り入れることを考えると、リスクが低く、不動産投資の初歩としてはやりやすいかもしれません。
 
また、いざというとき、他に転用がきくのも駐車場の利点です。
これも建物がないことのメリットですが、もし5年、10年後に土地の周囲の状況が変わった時には、駐車場の稼働率の変化も見ながら、「後出しジャンケン」的に建物を作ることも可能です。
つまり、駐車場の投資は少額でも長期的に純利益が望めるため、利回り5%でも悪くないといえるのです。
 

高利回りでも要注意の「立体駐車場」

ただし、駐車場投資はリスクが少ない、といっても、すべての駐車場がそうというわけではありません。
 
中でも、機械式のタワーパーキング、立体駐車場は、一時期流行したことがあるため、売却されているケースが多く、高利回りでうたわれていることがあります。しかしあくまで私たちの感覚となりますが、数々の駐車場運営に携わってきた経験として、あまり買うことはオススメできません。
 

オススメできない理由1.稼働率がよくない

昔の立体駐車場は、その頃の主流であったセダンなどの車高の低い車にあわせて天井が低く作られています。そのため、現在主流のSUVやファミリーカーなどの車高の高い車には利用しにくく、稼働しづらいのが現状です。
また、機械自体も年式が古く、新たな代替設備の導入費用や、メンテナンス費用もかかります。さらに複層にわたる管理や清掃の手間も増えて、運用自体のコストが高くつく場合があります。
 
そのため現時点では利回りがでていたとしても中長期的な需要が見込みづらく、経費が増える半面、稼働率が下がる可能性が大きいと考えられるのです。
 

オススメできない理由2.転用ができない

さらに同じ駐車場でも設備撤去や別の土地活用への転用、また売却などの手間が、格段に増えてしまいます。駐車場運用の良さの一つ「流動性を保つ」ことが、立体駐車場ではできなくなってしまうのです。
 
駐車台数の多い立体駐車場は、月極や時間貸し駐車場にすれば長期的に利益が見込めるのでは、と思われるかもしれません。
ただし駐車場は周囲の立地が変わると稼働状況が変わります。更地にアスファルト舗装をした駐車場であれば、レイアウト変更や土地の一部の売却が可能ですが、立体駐車場はそうもいきません。
 
もしものことがあったとき、他への転用が難しいことも、立体駐車場をオススメできない理由なのです。


不動産投資となると、真っ先に目につくのは利回りの数字ですが、高いから良い、低いから悪いとは一概にいえません。
周囲環境、土地の形状、賃貸方式の選定など、しっかりとした駐車場の運営ノウハウが必要です。もし土地の駐車場運用について、ご不明なことがありましたら、我々へご相談頂けると幸いです。

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