では、月極駐車場をコインパーキングにするために、土地オーナーさんはどのような準備をすればいいのでしょうか。
今回は、月極の駐車場から、コインパーキングへ変更する場合の3つのステップについて、解説致します。
目次
現在の月極駐車場をどこまでコインパーキングにするか
現在の月極駐車場に固定のお客様がいる場合、駐車場全体をコインパーキングにするか、稼働の少ない空いているスペースだけをコインパーキングにするか、この判断は、とても難しいものです。
駐車場経営のプロである私たちの経験上、可能であれば、コインパーキング業者への見積もり依頼の際にどちらのパターンも想定して、2パターンの見積もりを請求ことをオススメします。
コインパーキング運営で必要な専用設備の価格、設置費用の兼ね合いにより、駐車台数によって1台分あたりのコストが変動します。意外なことに、台数の少ない駐車場の方が、1台あたりの設備/工事単価が上がってしまい、かえってコストがかかってしまうケースもあります。
実際の初期費用と、そこから算出される賃料の違いは、見積もりを比べてみないことにはわかりません。
比較のためにも、駐車場の全体をコインパーキングにする場合と、一部の空いているスペースだけをコインパーキングにする場合と、2パターンの見積もりをとるとよいでしょう。
ステップ1.契約する業者を決める
様々な業者から見積もりが出揃ったら、条件や賃料交渉ののちに契約する業者を決めます。
このとき、必ず見積もりは複数の業者からとるようにしましょう。そして、契約に関しての交渉は念入りに行うようにしましょう。
なお、コインパーキング業者との交渉については、こちらの記事も参考にしてみて下さい。
■実録！コインパーキング契約書は交渉で変えられる！確認すべき5つのポイント
【プロの交渉術】コインパーキングの営業マンから「相見積もり」について聞かれた時のベストな対処法
コインパーキングの見積り後、少しだけ有利に進める交渉術
ステップ2.月極駐車場の利用者に対して告知をする
契約する業者が決まった後は月極駐車場を利用しているお客様に対して、駐車場の形態が変わる旨を告知をしなければいけません。
その際、駐車場の利用者との解約が伴う場合があります。解約が伴った場合は、まず、契約書の解約告知期間を見て、書面でお客様に通知を出すようにしましょう。
月極駐車場というのは、基本的には、賃借権が発生しません。定期借地契約で中途解約したいが貸主の意向だけでは出来ない、という心配もありません。法律上は、告知をもって、いつでも解約をすることが可能です。
また、コインパーキング区画と月極区画を分けて運営する場合に、一部、利用者に駐車スペースの移動をお願いすることがあります。このときも移動に関する告知を出すようにしましょう。
コインパーキング運営会社と契約して、業者に任せてしまう
月極駐車場の利用者に対する、解約や移動の告知業務は、コインパーキング会社にお任せするのもオススメです。コインパーキング会社側も、契約に際して必要な業務を行う前提がありますので、賃料等の相談時に交渉するとよいでしょう。
現在の利用者への告知/契約変更が完了したら、次のステップはコインパーキング駐車場の構築となります。
ステップ3.看板や機器などの設置をする
月極駐車場の場合、砂利敷きのまま運営をしていることがありますが、コインパーキングではそういう訳にはいきません。アスファルト舗装されていない場合は、必ず舗装工事をする必要があります。この舗装費用を自分で負担するか、コインパーキング会社が持つかでも、賃料が変わります。アスファルト舗装自体は、比較的安価で実施できる工事ですので、条件の一つとしてコインパーキング業者と交渉するとよいでしょう。
またアスファルト舗装が完了した後は、コインパーキング運営に必要な看板や精算機の設置となります。コインパーキング業者と契約してれば、こちらの工事もすべて業者に任せる事ができます。
設備環境がすべて整えば、いよいよ駐車場のオープンとなります。
以上が、月極駐車場からコインパーキングに転換するためのステップとなります。一つ一つのステップについては、さらに深堀した記事を公開する予定なので、そちらも参考にしてください。
言い出しづらいコインパーキング会社との交渉代理や、他社の見積依頼など、駐車場経営にお困りのことがあれば、ぜひ我々にもご相談ください。