コインパーキング業者の契約を乗せ換える際の交渉術コインパーキング業者との契約は、一括借り上げ(サブリース契約)が基本で、契約期間も2年から3年程が一般的です。
 
契約の切れ目、契約期間が終了するタイミングは、契約内容を見直す良い機会となります。もしかしたら、賃料がアップするチャンスかもしれません。『今更、業者と交渉するのは面倒だな』なんて自動更新をしてしまうと、収入がアップする機会をみすみす逃してしまう、なんてことになりかねません。
契約が一旦終了するこのタイミングは、条件や契約先を変更しても、違約金が発生しないタイミングでもあります。契約を継続した方が得なのか、別のコインパーキング業者に変更をするのか。きちんと見極めて、駐車場収入のアップを狙いましょう。
今回はコインパーキング業者の契約を乗せ換える際の交渉術について、解説致します。
 

契約期間満了後に自動更新されたのならば利益がでている

契約期間満了後に、駐車場業者側から賃料の値下げ交渉などの話し合い機会がなかった場合、利益があがっていると考えていいでしょう。
なぜならば、コインパーキング業者は、赤字などの売り上げ状況が厳しい場合、契約期間というのを境にして、賃下げ交渉などを入れてくるケースが多い傾向にあるからです。
よって、コインパーキング業者側から交渉の連絡等がないとき、また、自動更新を薦められたときは駐車場で利益がでていると考えることができます。
 
利益が出ているわけですから、他の業者も、その土地に目を向ける可能性が大いにあります。より有利な条件で契約をすることができれば、収入のアップにも繋がります。
 
では、このような状況のとき、どのような交渉をすれば、最も駐車場収入をあげるのに効果的なのか。ひとつずつ解説をしていきます。
 

ステップ1.まずは現在の業者に賃料上げ交渉をする

まずは、現時点で契約をしている業者と、賃料の交渉をしましょう。
別の業者と一から関係を結ぶよりも、いまの業者と交渉をする方が、賃料が上がる可能性が最も高いからです。
まずは担当者に連絡をして売り上げを開示してほしいという旨を伝えましょう。
 
業者側とは、売り上げの10%ぐらいの利益が残るような水準で、賃料交渉をすることが理想です。具体的な金額を把握するために駐車場の売上の開示を求めるようにしましょう。
開示された売り上げを元に、業者側に10%ほどの利益を残すぐらいの賃料で、交渉を行います。
 
しかし、すべての業者が言われたままに売上の開示を行うわけではありません。中には『売り上げの開示はできません』と拒否する業者もいるでしょう。
それは非常に利益がでているから売り上げ開示をしたくないというサインかもしれません。
 

ステップ2.売上の開示をしない場合は他社との交渉の意思を示す

業者が売り上げの開示をしない場合は、他の業者から見積もりをとる、という意思を示します。このとき、業者側が売り上げ開示に応じれば、ステップ1の交渉を行います。
 
それでも売り上げ開示をしない場合は、他の会社に見積もりを請求しましょう。
この際、具体的なことは業者に伝えないようにすることが大切です。日付や見積もりを請求した業者名などは告げず『売り上げの開示をしてくれないのなら、他のところに見積もりをとります』と、やんわり伝えます。
 
見積もりを他の会社に依頼すれば、依頼された業者は、どれぐらいの売り上げがあるのか、価格調査を行います。きちんとした売り上げを把握した上での適正賃料を提出してくれることでしょう。
 

ステップ3.他社の見積もり額を元に再度交渉をする

手元に他の業者からの見積もりがそろった後は、最後にもう一度、現在契約している業者との交渉をしましょう。
 
例えば、現時点でのA社からの賃料が50万だとします。そして、別で請求したB社の見積もり額が80万だったとします。このとき、現在の業者A社の担当に『B社が80万なんだけれども、ここよりも賃料が出せるのであれば、契約を継続します』といった、交渉を行います。
A社との交渉が決裂したのであれば、B社との契約を進めるようにしましょう。
 

まとめ

1.契約期間満了後、現在の業者と交渉をする
2.売り上げ開示を求める
3.最後にもう1度交渉をする
 
交渉の末に、有利な条件のコインパーキング業者に契約変更をすることで、駐車場収入をアップさせることができます。契約書をよく確認し、契約が切れるタイミングを忘れないようにしましょう。
 
ただし、契約期間の途中、終了間際、どのタイミングでも他社見積もりがあれば、より有利に賃上げ交渉が進めることができます。コインパーキング会社との交渉代理や、他社の見積依頼など、駐車場経営にお困りのことがあれば、まずは我々に相談、見積もり依頼をしてください。