これがプロの駐車場経営ノウハウ。収入に直結する「賃料見込み額」の算出法始めてコインパーキングを運営する際、一番気になるポイントの1つが、投資と収益率、つまりどれだけ売り上げを得られるか、駐車場経営による賃料とその収入ですね。
 
今回はそうした収入に直結する、「賃料見込み額」の算出法を大公開します。ある土地を、コインパーキング業者と契約して、コインパーキング駐車場にした場合の賃料見込み額です。あくまで、コインパーキング会社で働いていた経験のある当社スタッフ一個人の語る手法です。正確な賃料は見積もりを得ないと分かりませんし、大きくかい離する場合もございます。一つの目安として頂ければ幸いです。
 

まず注目すべきは周囲のコインパーキング最大料金!

まずはコインパーキング運営をしたい土地、その周辺に既に、他のコインパーキングがないかご確認下さい。現在、ある程度の規模の駅周辺であれば、ほぼ確実に運営中のコインパーキング駐車場があるかと思います。
 
そして、周辺のコインパーキングの『一日最大料金(上限料金)』を調べましょう。24時間、継続して駐車し続けた場合の最大料金です。今はインターネット上の地図や、コインパーキング会社のホームページからも調べる事が可能です。なるべく自営のコインパーキングではなく、大手・有名企業のコインパーキングを参考にしてください。
 

駐車場経営のプロによる魔法の(!?)賃料見込み額の算出式

周囲の最大料金(上限料金)の相場が分かったら、以下の式に当てはめてみて下さい。
 

コインパーキング賃料見込み額の算出式

(近隣の上限料金 ×30日 ×1.5 ) – 1.5万円 = 1台当り月間賃料の目安

※周囲に複数のコインパーキングがある場合、おおよその相場の平均額
 
実例を当てはめると以下の様になります。
 
●周辺のコインパーキングの上限料金がおよそ2,000円、9台駐車場可能な土地の場合

(2,000円 ×30日 ×1.5 ) – 1.5万円 = 7.5万円 = 1台当り月間賃料の目安

ここにさらに駐車場可能台数を掛ければ、おおよその駐車場全体の賃料見込みが算出されます。
 

7.5万円 × 9台 = 67.5万円 駐車場全体の月間賃料の目安

もしコインパーキング業者と契約し、この土地を貸し出した場合、月に67.5万円の賃料がコインパーキング会社から支払われる見込みがある、ということになります。
 
何度も伝えます通り、あくまで当社スタッフによる賃料目安金額になりますが、コインパーキング会社での経験を元に、この方法で賃料を見込んでおります。もちろん、最終的には、この目安から大きく離れた賃料になる場合もあります。
 

賃料、収入の見込みが分かる!・・式の数字の解説

では、さらに詳しく一つ一つの数字を解説いたします。
こちらの実例の場合、

(2,000円 ×30日 ×1.5 ) – 1.5万円 = 7.5万円 = 1台当り月間賃料の目安

2,000円は最大賃料、30日は一ヶ月の日数、掛け算の1.5は『稼働率係数』引き算の1.5は『投資&管理経費の見込』となります。
 

■『稼働率係数』 掛け算の1.5

こちらは、1日あたりの稼働数、つまり回転率にあたります。1駐車スペースあたり、およそ1.5台が使用するであろう、という見込みです。もちろんこの稼働率は、周囲の状況や環境により大きく変動します。稼働が2~4という高稼働なコインパーキングもありますし、0.5台も稼働しないという土地もあります。(最もそれほど需要が見込めない土地の場合、そもそもコインパーキング業者が借上げ契約をしないケースが多いです。)

■『投資&管理経費の見込』引き算の1.5

この数字は、コインパーキング業者による専用の設備の設置・リース等の初期投資の減価償却、また駐車場管理・保守の管理費用にあたります。
この初期投資費用に関しても、設置する設備の状態や種類、土地の形状によっても若干、異なります、これより多く経費がかかる場合もあります。アスファルト舗装やフェンス設置を、土地オーナーかコインパーキング業者か、どちらが行うかによっても変動しますが、およそ平均で1.5万円を見込んでいます。
 

収入にも影響。式の数字が変動する要因

さて、以上がある土地をコインパーキング業者と契約して、コインパーキング駐車場にした場合の賃料見込みですが、さらにこの賃料見込み金額が変動する要因として、以下の点も考慮する必要があります。
 

■対象の土地と周囲の道路環境(道路付け)の状況

いくつかのコインパーキングが、同じ区画にあったとしても、自動車が道路から入りやすい土地かどうかで、駐車場の稼働は大きく変わります。当然のことながら、より入りやすい位置、道路に面した駐車場のほうが、稼働があがり、得られる賃料も多くなります。

■元々の地価

地価が高い土地は、そのまま駐車場料金も跳ね上がる場合が多いです。こうした土地は、コインパーキング業者にとっても一等地となりますので、何としてでも先に押さえて、当社のコインパーキング駐車場を作りたい、という思惑が働く場合があります。そうなると、思った以上に高い賃料の見積が出る事もあります。いずれにしても、土地の地価が上がった状態で見積もり依頼をしたほうが、より高い賃料が出やすい傾向があります。

■競合状況

上記の理由と似ていますが、コインパーキング業者側が、そのエリアに一つもコインパーキング駐車場が作れていない場合、もしくは重点的に営業したいエリアだった場合、より高い賃料を提示する事があります。ただし業者側もあからさまに態度には出さずに、賃料を買い叩いてくる可能性もありますので、業者側の買い気配に気づけるかどうかという、交渉経験や専門的な知識が必要となってきます。
また逆に、以前、周辺の土地でコインパーキング契約をしていて、想定していた賃料より売上が得られなかった場合は、安い賃料を出してくるでしょう。
 

まずは見積依頼から!

他にも賃料が変動する理由をあげていくとキリがありませんが、まずは実際に、コインパーキング業者に見積もり依頼を出すのが、何よりの近道かと思います。私たちの一括見積もりサービスをご利用頂ければ、コインパーキング会社に勤務経験もある当社スタッフが、賃料の交渉から契約条件の確認まで行い、土地オーナー様に有利な契約になるよう交渉致します。
 
また土地を月極駐車場にするか、コインパーキング駐車場にするか悩んでいる、駐車場経営自体が初めてで何をしていいか分からないなど、駐車場に関するお悩みがあれば、ぜひご相談下さい。