コインパーキングのゲート式とパークロック式の違い街中で見かけるコインパーキングに、「ゲート式」と「パークロック式」と種類があるのをご存知でしょうか?
利用する時はあまり意識はしないものの、言われてみれば、という方も多いことでしょう。

この「ゲート式」と「パークロック式」の違いが、実はコインパーキング業者や駐車場経営者のコストや売り上げに関わるポイントにもなっています。
一体、どんな違いがあるのでしょう。

 

小規模~30台程までの駐車場に最適なパークロック式

パークロック式フラップ板画像の様に、一台一台の駐車スペースに対して、自動車をロックするの仕組みがあるのが「パークロック式」です。

この「パークロック式」は、駐車台数の少ないものから、およそ30台程までのコインパーキング駐車場で多く見られる方式で、フラップと呼ばれる板が、自動車の車体中央に部分に上がる形が一般的です。

一台ごとに設置が必要なため、設備費用がかかる気もしますが、それでもこの「パークロック式」が広まったのには理由があります。

・余分なスペースを取らない

入口に大掛かりな設備が必要な「ゲート式」と違い、ほとんど駐車場のスペースを潰さないのが「パークロック式」の特徴です。狭い土地でも、駐車スペースさえ確保できれば、コインパーキング転用が可能になります。そのため、特に都市部において、数台しかない小さなコインパーキング駐車場がよく見られるようになりました。

・新しい方式も登場

しかし、このフラップ板を強引に乗り越える等、不正駐車が増えたために登場したのが前フラップ式という駐車スペースの前の部分に、車止めのフラップ板やバーが上がる形です。
しかし、最近はフラップ板もしっかりしており、対策もされているため、再び車体中央から後輪あたりにフラップ板を置く方式が増えているようです。

さらに最近登場したのが「カメラ式」で、車自体を停める仕掛けはなく、全てカメラでの監視のみで行う方式です。
「カメラ式」だと、特に車を固定する仕組みがなく、不正駐車が多いのでは?と心配される土地オーナーさんもいらっしゃいますが、このカメラ式では車のナンバーをはじめとした、いくつかの情報を管理しており、それほど不正が増えたケースは無いようです。
フラップ板よりも設置コストが安いので、短期的な駐車場利用でも「カメラ式」が選ばれやすいようです。
マイカーでの段差への乗り上げが気になる方もおり、利用者からすると、一番ストレスなく、利用できる方式かもしれません。

 

大規模な駐車場に適しているゲート式

駐車場経営のゲート方式画像の様に、駐車スペースの出入り口にあたる箇所に、ゲートが設置されているのが「ゲート式」です。

広いスペースの駐車場や、立体駐車場などに多く見られ、大規模なコインパーキング駐車場に適していると言えます。それぞれ入口・出口が専用のゲートに分かれているものと、同じゲートで出入り口として兼ねている場合とがあります。

ただし出庫のタイミングが重なると、渋滞のようにゲートに待ちが出てしまう事もあるため、大規模な立体駐車場などでは、何か所かゲートを設置しているところもあるようです。

・駐車台数が多いほど、設置コストが吸収しやすい

駐車台数がどんなに増えても、ほぼ一台のゲート設置で済むため、駐車台数が多いほど初期コストを分散できるのが「ゲート式」のメリットです。

ただし出入口に、バーや精算機などの機器設備の設置スペースと、少なくとも車が行きかうだけの通路分スペースが必要なため、駐車台数が多く取れる広い土地ではないと、この方式は適していません。

 

コインパーキング業者が最適な方式を判断

もし土地をコインパーキング駐車場に転用する場合、一般的にはコインパーキング業者と契約をして、土地を貸す、一括借り上げ(サブリース契約)となります。

※コインパーキング駐車場の始め方について、詳しくはこちらの過去記事をご覧ください。
過去記事 コインパーキングを始める際に必要な4つのステップ+1
過去記事 コインパーキングは自営より業者委託が儲かる4つの理由

その際、上記のような設備をどうするかは、コインパーキング業者がその設置費用とコスト、売上を想定した上で決定します。また設備の故障やトラブルがあった場合も、コインパーキング業者が取り換え、再設置、顧客対応などを行うので、ほとんど手間はないでしょう。

コインパーキング会社ではこうした必要設備を一括で買い揃えて、なるべく初期コストを下げるようにしていますので、個人でコインパーキング駐車場を経営するよりも、より安定した売上がでやすいのです。