「周囲の状況の変化」「地価相場が変わった」など、様々な理由により、コインパーキング業者から契約の途中で賃料引き下げ交渉をされる場合があります。

賃料は少しでも高い方が良いですよね。こうした契約途中の値下げ交渉ってどう対応すべきなんでしょうか・・・?

もし契約途中で賃料引き下げ交渉があったら・・・?


様々なコインパーキングに関わってきて、過去の相談からその解決までを明かす、トラブル相談コーナー。今回は『契約期間の途中で賃料引き下げ交渉のあった場合・・・』です。

 

まず契約書を見返すことが大切です。基本的には、契約期間中では双方の合意がない場合は賃料を下げることは認められていないはずです。そして契約書の中でも特に①契約期間、②賃料の改定に関する条項、また③途中解約の場合の違約金について注目して下さい。これらは特に、契約期間内の賃料引き下げ交渉の鍵となる条項です。

 

賃下げ交渉、コインパーキング契約の変更交渉についてはこちらの2記事も併せてご参照ください。
【元営業マンが語る】コインパーキング会社の賃下げ交渉の対処法
 
【■実録!コインパーキング契約書は交渉で変えられる!確認すべき5つのポイント】

 

■ポイント1.ほとんどの場合、契約満了前の賃料変更は不可になっている。

コインパーキングの契約において、賃料は最も気になるポイントの一つです。
そのコインパーキング契約ではほとんどの場合が、一括借り上げとなっております。この一括借り上げ(サブリース)という契約では、特別な条項がない限り、賃料の途中変更は認められていません。仮にコインパーキング業者が「駐車場の周囲の状況が変わった」「地価相場が変わった」などの理由で、賃料の引き下げ交渉に来ても、基本的には契約満了まで応じる義務はないのです。
ただし条文として、賃料は、租税その他の負担の増減、諸物価、電力供給事情の変動、その他市況の変動や周辺状況に変化が生じた場合には、甲乙協議の上改定することができる。のように賃料の変動についても定めている場合があります。
とはいえ、この場合も双方の合意が必要で、例えば大規模な自然災害やよほど周囲の環境の変化がない限りは、賃料改定に応じる必要はありません。
これは逆に言うと、周囲の状況が改善して地価が上昇しても、契約期間内は賃料は上げられない、という事にもなります。大きな工事が始まったり、建物が出来て駐車場の稼働状況が良くなっても、コインパーキング会社側は賃料の引き上げに応じないでしょう。

いずれにしても、契約満了前の賃料変更を認める条項がなければ、契約期間内の賃料交渉には応じなくてよいと言えます。

 

■ポイント2.違約金を払ってでも(貰ってでも)契約期間内で解約すべきかどうか

もし開設した駐車場の稼働が高くない場合、コインパーキング業者も判断が必要になります。

契約期間内で賃料が変更できない以上、駐車場自体の売り上げが見合わず赤字が続いている場合、違約金を払ってでも解約するか、赤字でもそのまま継続するかという検討をします。
契約満了前の解約については、違約金は賃料の3か月分というケースが多いのですが、この違約金の金額に応じてコインパーキング業者の交渉内容が変わります。
但し、実際の駐車場売上は赤字かどうかは土地オーナー様には開示されないため、コインパーキング会社に「実際にどれくらいの売り上げなのか見せてほしい」と要求しても良いかもしれません。
つまり違約金の条項の有無とその内容が大きなポイント になります。

もし業者側が、違約金を払ってでも賃料を変えたい、というのは非常に珍しいケース。 コインパーキングの設備の減価償却も考えると、余程、売上と賃料が、当初の予測から乖離しているのかもしれません。コインパーキング業者が何故、途中解約をするのか、その理由はよく聞いておいたほうがよいでしょう。今後の賃料よりも、違約金を払うほうが損失が少ないと判断している可能性は高いと思われます。

 

■ポイント3.交渉事の基本!複数業者の見積があなたの契約を有利に進めます

賃料を上げたい、下げたい、いずれの途中解約にしても、複数の見積があれば、交渉の良い材料になるのは間違いありません。

現状でいずれかのコインパーキング会社と契約している場合、他の会社との交渉が出来ないと思われている方も多いのですが、他社の見積もり取得・契約相談をすることは可能です。
但し契約の内容によっては「他のコインパーキング会社と契約した場合、2か月分の賃料を支払う」という条項が含まれている場合はあります。そうした場合は、私たち「駐車場経営.jp」にお問合せ頂ければ対処方法も相談可能です。

他社との見積もりでよりよい賃料評価がでれば、賃料を下げない根拠にもなります。またより良い条件の業者がある場合、契約を乗り換えることも可能です。複数のコインパーキング業者から、賃料の提示を受ければ、より良い条件の業者と交渉を進める事が可能になるのです。


こちらの例に限らず、コインパーキングでお困りの事があれば、ぜひ私たち「駐車場経営.jp」にご相談下さい。駐車場のプロが、状況に合わせたアドバイスを致します!